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余白の処理

Q:広い白部分をつくる場合(たとえば枠の中を空白にするとか)
  どのようにしてゴム版を剥がしたらいいんですか?

先日、ご質問を頂いたので、写真でご説明をしますネ(^^)




余白の処理_b0183538_23364621.jpg

こちらのはんこはデティールに違いはあるものの、ほぼ同じデザインで、左を先に彫りました。

持ち手を付けて捺したところ、真ん中部分の余白が紙に付いて汚れてしまいます。

そこで中をくり抜いた右のはんこ。

こちらが改良版としてSHOPへ載せたものです。

余白部分は、①剥がす、②くり抜く、③彫り下げる、の3つの方法がありますが

あまり広い面を剥がすと、インクで汚れる場合があるので、くり抜いた方が

捺す際の汚れが防げます。

以下の説明は、枠の中ではありませんが、要領は同じなので、参考にして下さい(^^)

①剥がす

余白の処理_b0183538_011555.jpg

切れ目を入れて

余白の処理_b0183538_014365.jpg

ゴム版を少し曲げて浮いた所を

余白の処理_b0183538_031293.jpg

つまんで”きっかけ”を作ります。
そのまま引っ張っても良いのですが、ラジオペンチに持ち替えて

余白の処理_b0183538_034569.jpg

浮いた所をつまみ

余白の処理_b0183538_045213.jpg

くるくる回しながら巻き取ると、均等に力が加わって、途中で切れにくいです。

剥がす際には、切れてない必要な部分まで一緒に剥がしてしまう事もあるので

焦らず慎重にゆっくりと剥がします。

余白の処理_b0183538_065931.jpg

剥がし終わり。

②くり抜き(切り取り)

余白の処理_b0183538_08967.jpg

残したい模様より、一回り外へ刃を入れ

余白の処理_b0183538_083955.jpg

こちらもゆっくりとカットします。

くり抜き・切り取りの場合は、一度で完成形にせず

後から残った部分を少しずつ削って、印面の周囲を掃除しておけば

捺した時に写る事もなく、印影を間違って削ってしまう事も防げます。

カットの時、ゴム版を押さえる手・指は、必ず刃の向こう側へ置く事。

刃の手前に置いてると危険です(。・ˇωˇ・。)ダメナノヨ

③彫り下げる

余白の処理_b0183538_014241.jpg

彫刻刀を使ってゴリゴリと。

************


とは言え。

枠などを作る場合、見た目と、持ち手との接着を考えると、図案によっては

余白をそのままにする場合もあります。

まぁ…余白部分のインクが付くって、どんだけ怪力?と思われるかもしれませんが

色んな方が使われる事を想定して、かなり乱暴に扱っても壊れないとか

力いっぱい捺して、破損しない・印影が汚れないなどの実験をしてからShopに載せています。

澄ました顔してShopに並んでるはんこですが、実はかなり痛い目にあってます( ̄∇ ̄*)ゞ

まだまだ未熟なので、試行錯誤は続きますが、何か参考になる所があればお持ち下さい~♪

  by blanc__et__noir | 2009-12-28 00:42 | ゴム版はんこの作り方

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